世界的にも有名という、ディズニー・テーマパークの行列へのおもてなしは、行列心理をマスターしたディズニーが成せる技

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待ち時間の感覚を和らげる工夫をするディズニーのアトラクション

ここからの待ち時間220分

この絶望的な待ち時間に耐え、アトラクションを利用した直後のゲストの気持ちはどんなものなのでしょう?

「キャーー!可愛かった」「スッキリしたー!」「楽しかったー!」と、
満足感いっぱいになり、次のアトラクションに笑顔で向かうゲストが多いことでしょう。。

私も、1時間以上待つアトラクションに何度も並んだ経験がありますが、アトラクションを乗り終えたあとは、なぜかスッキリした気持ちになりました。

待っていた長い時間のことなんか、スゥ~っと消え去っています。

例えそのアトラクションが1時間以上も待つほどの価値があったかどうかは別にしても…。

 

その謎は、ディズニーの待ち時間演出テクニックと人間の心理によるものだった。

ディズニーのテーマパークが行列の心理をマスターしていることは、世界的にも有名な話らしいです。そんなディズニーの待ち時間演出テクニックにはどんなものがあるのでしょう?

ディズニーの待ち時間演出テクニックとは?

待ち時間を表示する。

  • 「ここからの待ち時間◯◯分待ち」の表示です。
    何分待てばこのアトラクションに乗れるという情報を与えると、どれだけ待てばいいのかの見通しがたち、イライラ度が減るようです。

待ち時間を長めに表示している。

  • 「ここからの待ち時間90分待ち」と表示されていても、実際に待った時間が80分だったという経験をした方はいないでしょうか?これは、たまたま流れが早かったということではなく、意図的に待ち時間の表示を実際の待ち時間よりも多めに表示しているようです。
     
    「待ち時間の記憶は、待った時間の最後の瞬間によって記憶される」というアメリカの心理学者、行動経済学者の研究結果にもあるようで、「思ったよりも早くアトラクションに乗れた!」という場合は、待ち時間が長かったにもかかわらず、早く乗れてよかったという良い記憶として残るようです。

    今度アトラクションに乗る機会があったら、ぜひ待ち時間表示と実際の待ち時間を確認してみて下さい。

長い列と感じさせない工夫

  • 「ここからの待ち時間130分待ち」と表示されていても、アトラクション入り口前に「ドワァッーーっ」と長い列を見かけることはありません。これは、待ち列を直線ではなくクネクネと曲がるような形を意図的にしているからです。
     
    このクネクネによって、「まだ、あんなに並んでいるよ~(TдT)」という嫌になる気持ちを防いでくれています。

待っている列への演出効果

  • クネクネ曲がりながらの列に加えて、並んでいる間の通路には、アトラクションによって様々な演出がなされています。
    例えば、トイ・ストーリー・マニアの待ち列通路には、こんな演出があります。

    ・アトラクションの入口には高さ8メートルものウッディの顔が設置
    ・待ち列の途中には、巨大なトランプやおもちゃ、壁に書かれたかわいいイラストがある

    待ち列の通路で視覚的に変化を与えて、待っている感覚を軽減させる工夫がされています。

 

初めから用意されていた待ち列のためのスペース

ディズニーランド・シーの人気アトラクションには、あらかじめ多くのゲストが並ぶと予測して、待ち列のための広いスペースを用意しています。

アトラクションのエントランスから乗り場までの距離が長いアトラクションは、多くのゲストが並ぶと予測してクネクネをした待ち列のための通路が用意されています。

逆に、いつも比較的空いているアトラクションには、待ち列のための広いスペースがありません。

ディズニー側は、アトラクションを建設する時点で、人気となるアトラクションなのかを予測しているってことですね。

 

なぜ、ゲストは長い待ち時間のあるスタンバイ列に並ぶのか?

いくらディズニーの待ち時間演出テクニックがあるからといっても、そもそも長い待ち時間があるなら乗らないという選択をするゲストもいるはず。

その一方て、長い待ち時間でもアトラクションに乗るゲストがいるのはなぜなのか?

「楽しから、かわいいから、それだけの価値があるから決まってるじゃん!」

はい、確かにそうです。その先に得られる価値が大きいとわかっていれば、それに見合った待ち時間なら待つという選択をするのは普通だと思います。

普通だとは思いますが…

それ以外にも面白い理由があるようです。
それは、同調行動というもの。

 

同調行動のマジック

みんなが良いと思うものは良いものと感じてしまったり、他人の行動や考えに影響を受けて同じように行動をすることによって安心感を得るという心理です。

トイ・ストーリー・マニアのスタンバイが500分待ちだったことがあるようですが、この話だけを聞いて、トイ・ストーリー・マニアがどんなアトラクションなのかをまったく知らなくても、500分も待つ人がいるのだから桁外れの満足感が得られるアトラクションなんだろうという思いになります。

これは、みんなが長時間並んでまで乗りたいと思うアトラクションは、絶対に良いものだと感じる「同調行動」のマジックではないでしょうか。

ときには、同調行動のマジックによって期待して長い列に並んだけど、結果的に期待を大幅に下回ってがっかりするというパターンもあります。

できるだけその先にあるものはどんなものなのか?詳細内容を確認しておくことをおすすめします。

 

混雑と人気の関係

「俺は、混雑が嫌だー。」
「私は、並ぶのは好きじゃない!」

そうは言っても、常にガラガラ状態のディズニーだったら、なんか調子狂うでしょ?
混雑しているから、並ぶから、その先に得られる価値が高まるのではないでしょうか。

よくTVで、「3連休初日の今日、ディズニーランドの入園ゲートにはこんなにたくさんのゲストが並んでいます。」的な放送をされているのですが、あれを見て意識して頭を働かせなくても、「ディズニーランドっていつも混雑していて、すげぇー人気だなー」と直感的に感じてしまうのは私だけでしょうか?

混雑している=人気がある・価値が高い

こんなイコールの関係が成り立っています。

ディズニーリゾートの混雑は、本物の素晴らしい価値がそこにあるから、混雑していてもリピーターが9割を超えるという結果が出ています。

しかし、現実社会では、意図的に混雑・行列などの同調行動のマジックを利用する戦略もあるようです。このお話は、また次回機会がありましたら記事にしていきたいと思います。

混雑・行列にも、自然発生と意図的なものがあるようです。

あなたの街で起きている混雑・行列はどのようなものでしょうか?